歌枠で歌詞を表示すると、リスナーが一緒に口ずさめたり、知らない曲でも聴きやすくなったりします。一方で、曲ごとの切り替えが面倒だったり、権利のことが気になったりして迷う人も多いはずです。
先に答えを言うと、OBSの「テキスト」ソースを「ファイルから読み取り」に設定し、テキストファイルを書き換えて切り替えるのが一番手軽で配信も重くなりません。ただし歌詞の表示がどこまで認められるかは配信サービスと曲によって違うので、迷ったら曲名とアーティスト名の表示にとどめるのが安全です。この記事では、OBSでの設定手順、切り替えを楽にするコツ、見やすいデザイン、表示する前に確認したいことを順番にまとめます。
まずは「曲名とアーティスト名」の表示から
いきなり歌詞を出さなくても、今歌っている曲名とアーティスト名を画面の端に出すだけで、リスナーの満足度はかなり上がります。途中から来た人にも何の曲か伝わり、コメントも付きやすくなります。歌詞の表示は、これに慣れてからでも遅くありません。
OBSで歌詞・曲名を表示するやり方
OBSでの基本の流れは、次の5ステップです。最初の1回だけ設定すれば、次の配信からはファイルを書き換えるだけになります。
- 表示用のテキストファイルを作る:メモ帳などで「nowplaying.txt」のようなファイルを作り、曲名を1行書いて保存します。文字コードはUTF-8にしておくと日本語が化けません
- テキストソースを追加する:OBSの「ソース」で「+」から「テキスト(GDI+)」(Macは「テキスト(FreeType 2)」)を追加します
- 「ファイルから読み取り」にチェックを入れる:プロパティで「ファイルから読み取り」をオンにして、1で作ったファイルを選びます
- フォントと縁取りを決める:フォント・サイズ・色を決め、縁取り(アウトライン)を付けます。縁取りがあると背景に関係なく読みやすくなります
- 位置を決める:顔やアバターに重ならない、画面の下か横に置きます。スマホで見ているリスナーも多いので、1080pの画面なら文字の大きさは40〜60px程度を目安にします
3つの表示方法の違い
テキストの出し方は3つあります。配信のスタイルに合わせて選んでください。
| 方法 | 準備の手間 | 配信中の操作 | 向いている配信 |
|---|---|---|---|
| テキストを直接入力 | 少ない | プロパティを開いて打ち直す | 曲数が少ない・試しに出したい |
| ファイルから読み取り | 少ない | テキストファイルを書き換えて保存 | リクエストで曲が変わる歌枠 |
| 曲ごとにシーンを分ける | 多い | ボタンやホットキー1つで切り替え | セトリが決まっている歌枠 |
セトリが決まっているなら、曲ごとにシーンを作って切り替える方法もあります。準備は手間ですが、本番中はボタン1つで切り替わるので、歌に集中できます。シーンの作り方や切り替えの演出はOBSのシーン切り替え・トランジション演出の作り方で詳しく解説しています。
歌詞を表示する前に確認したいこと
歌詞も著作物です。配信サービスの多くは音楽の著作権管理団体と契約していて、その範囲で歌うことができますが、歌詞を画面に表示することがどこまで含まれるかは、サービスや曲によって違います。表示する前に、使っている配信サービスの音楽利用の案内を確認してください。
- 歌詞サイトの画面をそのまま映さない:歌詞サイトの多くは、ページの転載や配信での表示を利用規約で認めていません
- 迷ったら曲名表示にとどめる:曲名とアーティスト名の表示なら、こうした心配はほぼありません
- オリジナル曲や、許可を取った曲は自由に表示できる:自作曲の歌枠なら、歌詞の表示はむしろおすすめです
歌っていい曲の考え方は歌枠の著作権|歌っていい曲・だめな曲の見分け方で詳しく書いています。
歌詞の表示を考えるときは、次の順で確認すると迷いません。
- 使っている配信サービスの「音楽の利用について」の案内を読む
- 歌う曲が、そのサービスで利用できる管理団体の曲かを確認する
- 歌詞の表示について案内に書かれていなければ、曲名表示にとどめる
- 自作曲や許可を取った曲だけ、歌詞を表示する
配信が重くならないためのコツ
- テキストソースは軽いので、表示しても配信の負荷はほとんど増えません
- 重くなるのは、動く背景やブラウザソースを何枚も重ねたとき。歌詞表示より先に、そちらを減らします
- 音ズレや遅延が気になるときはOBS歌枠の音ズレ原因と直し方へ
見やすい表示にするデザインのコツ
- 1行は短く:歌詞を出すなら、1度に出すのは1〜2行まで。長い文章を一度に出すと、読む前に次の行へ進んでしまいます
- 文字色は白+黒の縁取り:明るい背景でも暗い背景でも読める、いちばん失敗しない組み合わせです
- フォントは太めのゴシック:細い明朝体は、スマホの小さい画面ではかすれて見えます
- 曲名は常に同じ場所に:画面の左上や右下など、位置を固定しておくと、リスナーが探さずに済みます
- 半透明の帯を敷く:文字の下に黒の半透明の帯(色ソース)を置くと、背景が動いても読みやすくなります
曲名の切り替えを楽にする小技
テキストソースを「ファイルから読み取り」にしたら、セトリの曲名を1曲ずつ別のテキストファイルに用意しておきます。歌う直前に、表示用のファイルの中身を次の曲名に書き換えて保存するだけで、画面の曲名が切り替わります。
シーンで切り替える場合は、OBSの「ホットキー」に各シーンのキーを割り当てておくと、マウスを使わずに切り替えられます。歌っている最中に画面を操作しなくて済むので、配信に集中できます。
もう1つの方法は、セトリをまとめた1つのファイルを用意しておき、歌う曲の行だけを表示用ファイルにコピーして保存するやり方です。曲名とアーティスト名の書き方(「曲名 / アーティスト名」など)をそろえておくと、画面の見た目が毎回同じになり、配信の印象が整います。
切り替えを忘れやすい人は、セトリのメモに「曲名を変える」と一行書いておくだけでも、ミスが減ります。歌の合間のトークの組み立て方は歌枠のMC・雑談が苦手な人へも参考にしてください。
よくある質問
スマホ配信でも歌詞を表示できますか?
スマホの配信アプリだけで画面に文字を重ねられるかは、アプリの機能しだいです。対応していない場合は、OBSを使えるPC配信にするか、概要欄やコメントでセトリを案内する方法があります。
リスナーから歌詞を出してほしいと言われたら?
まず曲名表示から始めて、歌詞は権利の確認ができた曲や、オリジナル曲から表示するのが安全です。使っている配信サービスの音楽利用の案内も確認してください。
歌詞を表示すると配信は重くなりますか?
テキストソースはとても軽いので、表示しても配信の負荷はほとんど増えません。重くなる原因は、動く背景やブラウザソースを何枚も重ねていることが多いです。
OBSで日本語の歌詞が文字化けします。どうすればいいですか?
読み込んでいるテキストファイルの文字コードをUTF-8にして保存し直してください。それでも直らない場合は、日本語に対応したフォントを選んでいるかを確認します。
まとめ
- 最初は曲名とアーティスト名の表示から
- OBSはテキストソース+「ファイルから読み取り」で切り替えが楽になる
- セトリが決まっているなら、曲ごとのシーン+ホットキーで切り替える
- 文字は白+黒の縁取り、太めのゴシック、1度に1〜2行まで
- 歌詞の表示がどこまで認められるかは、配信サービスと曲で違う。歌詞サイトの画面はそのまま映さない
配信を始めるのに必要な機材をまとめて知りたい人は、歌配信の機材セット|スマホで歌枠を始める最小構成とステップアップ順もあわせて読んでみてください。


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