OBS歌枠の音ズレ原因と直し方|設定で解消する手順

配信機材

先に結論です。OBSの歌枠で音ズレが起きたら、まず「映像と声がズレている」のか「オケと声がズレている」のかを分けてください。映像と声のズレは、多くの場合カメラ側の遅れが原因で、OBSの「音声同期オフセット」でマイクの音を少し遅らせると合います。オケと声のズレは、オケの流し方やモニターの遅れが原因なので、オケをOBSに直接入れる・ゲインやバッファを見直すことで直ります。

この記事では、音ズレの原因を切り分ける方法と、OBSの設定でズレを詰めていく手順を順番に見ていきます。

音ズレは大きく3つの場所で起きている

音ズレの相談を見ていると、多くの人が「マイクが悪いのかな」「回線が遅いのかな」と漠然と悩んでいます。ですが実際には、ズレが発生する場所は大きく分けて3つしかありません。ひとつはカメラやキャプチャーボードなど映像入力側の遅延、ふたつめはオーディオインターフェースやマイクなど音声入力側の遅延、みっつめは配信サイトに届いた後の再エンコードによる遅延です。

この3つのうちどこがズレているのかを先に見極めないと、設定をいくらいじっても改善しません。まずは自分の配信画面を録画したものを見返して、口パクの動画に対して音がどれくらい早いのか遅いのかを、秒単位でおおまかに把握するところから始めるとよいです。

ズレ方よくある原因最初に試すこと
口の動きより声が早いカメラ・キャプチャーボードの映像の遅れマイクに音声同期オフセット(プラス)
口の動きより声が遅い音声側の処理の遅れ・USB機器の混雑USBの差し替え・オーディオIFのバッファを下げる
オケと声が合わないオケの流し方・モニターの遅れオケをOBSのソースで流す・モニターを直接に
最初は合っていて後半ズレるサンプルレートの不一致OBSと機材を48kHzにそろえる
自分の画面では合っている配信サイト側の処理別の端末で配信を見て確認

ズレの量を測る:手を叩いて録画する

感覚で合わせると、日によって「合っている気がする」位置が変わってしまいます。数字で合わせるために、次の手順でズレを測ります。

  1. OBSで配信と同じシーンのまま「録画開始」を押す
  2. カメラに手が映る位置で、マイクの近くで3回手を叩く
  3. 録画を止め、動画編集ソフトやプレーヤーでコマ送りして、手が合わさった瞬間と「パン」という音の波の始まりを比べる
  4. 音が早いか遅いか、何ミリ秒くらいかをメモする(30fpsなら1コマ約33ミリ秒)

この数字が、次のオフセット設定の出発点になります。

OBS側でまず確認したい「音声同期オフセット」

OBSには、音声トラックごとに再生タイミングを個別にずらせる「音声同期オフセット」という機能があります。OBSの画面右下にある「音声ミキサー」の各音声ソースの歯車アイコンから「プロパティ」を開くと、この項目が出てきます。ここに正の数値を入れると音声が遅れ、負の数値を入れると音声が早まります。

歌枠の場合、マイク音声と伴奏音源で別々のトラックを使っている人が多いので、まずはマイク音声だけを対象に少しずつ数値を動かして、口の動きと合うポイントを探ります。一気に大きな数値を入れず、50ミリ秒刻みくらいで動かして、その都度録画を見返して確認するのが確実です。感覚だけで合わせようとすると、翌日聞き直したときにまたズレて感じることがあるので、必ず録画で客観的に確認してください。

実際には、カメラやキャプチャーボードの映像の方が遅れて届くことが多いので、マイクの音声にプラスの値を入れて、声を映像に合わせて遅らせるのが一番よく使う直し方です。手を叩いて測った数字をそのまま入れ、そこから前後に少しずつ動かして合わせます。

映像入力側の遅延を疑うべきサイン

カメラやキャプチャーボードを経由して映像を取り込んでいる場合、その機材自体に処理の遅延があることがあります。特にゲーム実況用のキャプチャーボードを歌枠に流用していると、映像処理に時間がかかり、音声より映像が遅れて出てくることがあります。

この場合はOBS側の映像ソースにも「同期オフセット」に近い調整項目がある機材とない機材があるので、まずは使っている機材の取扱説明を確認してください。機材によっては遅延を減らす設定モードが用意されていることもあるので、購入前に確認してもらいたいポイントのひとつです。

  • カメラ映像だけ単体で録画し、手を叩いた瞬間と音が一致するか確認する
  • キャプチャーボードのモード設定に低遅延向けの項目がないか見る
  • USB接続の場合、他のUSB機器と帯域を奪い合っていないか確認する

声とオケ(伴奏)がズレるとき

歌枠で多いのが、視聴者から「オケと歌がズレてる」と言われるケースです。この場合は映像ではなく、オケの流し方を見直します。

  • オケはOBSの「メディアソース」か、オーディオインターフェースのループバックで流す:別のアプリで再生した音をスピーカーから鳴らし、それをマイクで拾うやり方は、遅れと音質の両方で不利になる
  • 自分の声のモニターを直接(ダイレクトモニター)にする:パソコンを通った声をヘッドホンで聴いていると、自分の声が遅れて聞こえ、歌がオケから遅れていく。オーディオインターフェースのダイレクトモニターを使う
  • オーディオインターフェースのバッファサイズを見直す:設定アプリで値を小さくすると遅れが減る。ただし小さすぎると音がプツプツ切れるので、切れない範囲で一番小さい値にする

自分の声が遅れて聞こえて歌いにくい場合の詳しい直し方は、モニターの音が遅れて歌いづらいときのレイテンシー対処法にまとめています。オケの流し方や音量のバランスまで含めた設定はOBSの歌枠設定の記事で順番に解説しています。

オーディオインターフェースとサンプルレートの不一致

音声側の原因としてよくあるのが、オーディオインターフェースの設定サンプルレートとOBSの音声設定が食い違っているケースです。OBSの「設定」から「音声」を開き、サンプルレートが44.1キロヘルツか48キロヘルツかを確認し、オーディオインターフェース側の設定アプリでも同じ数値になっているかをそろえてください。

ここが食い違っていると、時間が経つにつれて音がじわじわとずれていく現象が起きます。配信の最初は合っていたのに、後半になるほどズレが大きくなる場合は、このサンプルレートの不一致を最初に疑ってみるとよいです。

配信先での再エンコードによるズレも忘れずに

OBS上では音ズレがなくても、配信サイト側で映像を再エンコードする過程でわずかにズレが生じることがあります。これは配信者側では完全にコントロールできない部分ですが、視聴者からの見え方を知るために、自分の配信を別の端末やブラウザで実際に見てみる習慣をつけておくと安心です。

また、視聴者のコメントで「ちょっとズレてます」という指摘が入ったときは、その場でオフセットの数値を微調整して様子を見るという対応もできます。配信中のコメントを拾う習慣をつけておくと、トラブルにも早く気づけます。拾い方のコツは視聴者とのコメントの拾い方・掛け合いのコツを参考にしてください。

設定を詰めたあとの運用面での工夫

音ズレの原因を潰しきったあとも、シーン切り替えのタイミングで一瞬映像や音声が乱れることがあります。この現象はトランジションの設定と関係していることもあるので、OBSのシーン切り替え・トランジション演出の作り方も合わせて見直しておくと、配信全体の安定感が増します。

  • 決まったオフセットの値はメモしておく(OBSの更新や機材の差し替えでずれることがある)
  • 配信前に毎回、テスト録画で手を叩いて確認する(30秒で済む)
  • USB機器を差し替えたときは、同じポートに戻す

機種ごとの違いを先に見ておきたい場合は、オーディオインターフェースのおすすめ比較にまとめてあります。

よくある質問

OBSの歌枠で音ズレしたら、まず何をすればいいですか?

配信と同じシーンで録画し、カメラの前で手を叩いて、映像と音のどちらが早いかを確かめます。声が早い場合はマイクの音声同期オフセットにプラスの値を入れて遅らせ、オケと声がズレている場合はオケの流し方とモニターの設定を見直します。

音声同期オフセットはマイナスとプラスどちらを入れればいいですか?

音声が映像より遅れて聞こえる場合はマイナスの数値、映像より音声が早く聞こえる場合はプラスの数値を試してください。数値の意味は使っているOBSのバージョンで表示が異なることがあるため、少しずつ動かして実際の見え方で判断するのが確実です。

配信開始直後は合っているのに後半でズレてくるのはなぜですか?

オーディオインターフェースとOBSのサンプルレートが一致していないと、時間経過とともに少しずつズレが蓄積することがあります。両方の設定画面で数値をそろえてから配信を再開してみてください。

視聴者からのみ音ズレを指摘される場合はどうすればいいですか?

自分の画面では気づけない場合、配信サイト側の再エンコードでズレが生じている可能性があります。別の端末で自分の配信を見返す習慣をつけ、コメントで指摘があった際は落ち着いてオフセットを微調整してみてください。

まとめ

  • 音ズレは映像入力・音声入力・配信先の再エンコードのどこで起きているかを先に切り分ける
  • 手を叩いて録画し、ズレの向きと量を数字で測る
  • OBSの音声同期オフセットは測った数字から始めて少しずつ調整し、必ず録画で確認する
  • オケと声のズレは、オケの流し方とダイレクトモニターを見直す
  • サンプルレートの不一致は時間経過でズレが広がる原因になるのでOBSと機材の両方をそろえる

あわせて読みたい

コメント

タイトルとURLをコピーしました