歌ってみたのMIXには「原曲」という明確な基準がありますが、オリジナル曲にはそれがありません。この記事では、オリジナル曲ならではのMIX・マスタリングの考え方を解説します。

カバーMIXとの違い
- 基準がない:原曲のバランスを真似ればいいカバーと違い、ゼロから理想の音を決める必要がある
- トラック数が多い:ドラム・ベース・コード・メロディなど複数パートを同時に調整する
- 「完成」の判断が難しい:正解がないため、いつまでも迷いやすい
基準を持つための工夫
- 好きなアーティストの曲をリファレンスにする:音量バランス・音圧の目安にする
- 複数の環境で聴き比べる:スマホ・イヤホン・スピーカーなど環境を変えて確認する
- 時間を置いて聴き直す:作業直後の耳は麻痺しているため、翌日改めて確認する
マスタリングの基本
マスタリングは、完成した音源全体の音量・音圧を、配信や再生に適した状態に整える最終工程です。全パートの音量バランスを整えるMIXとは別の作業で、曲全体としてのまとまりや聴きやすさを仕上げる段階になります。無料のマスタリングツールも増えているので、まずはそうしたツールから試してみるのも一つの方法です。
自分で完結させるか、外注するか
カバー曲のMIX師依頼と同じように、オリジナル曲もMIX・マスタリングを外部に依頼することができます。依頼の相場・マナーの基本はMIX師さんへの依頼、相場とマナーを参考にしてください。
オリジナル曲MIXでよくある失敗
基準がない分、陥りやすい失敗パターンがいくつかあります。事前に知っておくだけで回避しやすくなります。
- 音圧を上げすぎる:迫力を出そうとして全体を潰しすぎ、聴き疲れする音になる
- 低音を入れすぎる:迫力を求めて低音を強調しすぎ、こもった印象になりやすい
- 全パートを目立たせようとする:主役(歌・メロディ)が埋もれてしまう
迷ったら、まず歌(メインメロディ)が一番はっきり聴こえる状態を基準にし、そこから他のパートを足し引きするとバランスを取りやすくなります。
リファレンス曲を選ぶときの具体的な視点
- ジャンル・テンポが近い曲を選ぶ:音圧やバランスの目安が近くなる
- 歌の目立たせ方を観察する:ボーカルがどれくらい前に出ているかを聴き比べる
- 2〜3曲を並べて比較する:1曲だけだと偏った基準になりやすい
リファレンス曲と自分の曲を交互に再生し、音量・音圧の差を耳で確認しながら近づけていくと、判断がぶれにくくなります。
MIX・マスタリングは経験を積むほど耳が育っていく作業です。最初のうちは違いが分からなくても、数曲こなすうちに「このバランスの方が聴きやすい」という感覚が自然と身についていきます。完璧を求めず、まずは自分の基準を持つことを目標にしましょう。
よくある質問
MIXとマスタリングの違いは何ですか?
MIXは各パートの音量・音質バランスを整える作業、マスタリングは完成した音源全体の音圧・音質を仕上げる最終工程です。
基準がなくて、いつまでも完成しません。
リファレンス曲を決めて、そこに近づけることを目標にすると判断がしやすくなります。完璧を求めすぎず、期限を決めて区切るのも有効です。
無料でマスタリングはできますか?
無料のオンラインマスタリングツールもあります。まずはそうしたツールで試し、物足りなければ有料ソフトや外注を検討するのがおすすめです。
MIXの勉強はどこから始めればいいですか?
まずは音量バランスとリバーブの2つだけを意識するところから始めるのがおすすめです。EQやコンプなど細かい処理は、慣れてから少しずつ触れば十分です。
まとめ

- オリジナル曲のMIXはカバーと違い「原曲」という基準がない
- リファレンス曲を決めることで判断基準を作れる
- 複数の環境・時間を置いて聴き直すことで精度が上がる
- 自分で完結させるか、外注するかは選択肢として両方ある

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