※本記事はプロモーション(広告)を含みます。
先に結論です。ダイナミックマイクにポップガードが要るかどうかは、口との距離で決まります。口から15センチ以上離して歌うなら、多くの場合いりません。10センチを切るほど近づけて録るなら、ダイナミックマイクでも付けたほうが録り直しが減ります。迷ったら、買う前にマイクの角度を15度ほどずらして歌ってみてください。それで「ボッ」が消えるなら買わなくて大丈夫です。
ダイナミックマイクは吹かれに強い、という話をどこかで読んだと思います。それは本当です。ただ「だから要らない」と言い切れるかは、録り方によります。
まず、なぜ吹かれに強いのか
ダイナミックマイクの振動板は、コンデンサーマイクより厚くて重いです。動かすのにそれなりの力が要るので、小さな空気の動きでは反応しません。
これが「吹かれに強い」の中身です。感度が低いことが、そのまま息に強いことになっています。ライブで手に持って歌っても破綻しにくいのは、この構造のおかげです。
さらに多くのダイナミックマイクは、グリル(先端の金網)の内側にスポンジが入っています。簡易的なウインドスクリーンが最初から付いている状態です。
それでもポップノイズが出る条件
強いとはいえ、無敵ではありません。次の条件が重なると、ダイナミックマイクでも「ボッ」は出ます。
一番多いのは、口を数センチまで近づけて録るケースです。宅録では声量を抑えて近づけて録ることが多いので、ライブより条件が悪くなります。ダイナミックマイクは近づけるほど低音が膨らむ(近接効果)ので、息の「ボッ」も低い音として目立ちやすくなります。
もう1つは、正面から真っ直ぐ息を当てているケースです。マイクの軸線上に口があると、空気が逃げ場なく振動板に届きます。
- 口を10センチ以内に近づけている
- マイクの真正面から歌っている
- パ行・バ行が多い曲を歌っている
- 内蔵スポンジが劣化している、または外している
距離ごとの目安
はっきりした線は引けませんが、実用上の目安はあります。
| 口とマイクの距離 | ポップガード | 理由 |
|---|---|---|
| 30センチ以上 | まず要らない | 息がマイクに届く前に弱まる |
| 15〜30センチ | 曲と歌い方による | パ行・バ行が多い曲や、強く歌う部分で出ることがある |
| 10〜15センチ | あると安心 | 強い子音で出やすくなる |
| 10センチ未満 | 付けたほうがいい | ダイナミックマイクでも吹かれが出やすい |
宅録で声量を出せない人ほど近づける傾向があるので、結果的に必要になるケースは多いです。距離そのものの決め方はマイクと口の距離は何センチ?で詳しく解説しています。
買う前に試せること
お金をかけずに減らす方法から試してください。
- 角度をずらす:マイクを口の高さから少し上か下にずらして、斜めから歌います。息はマイクの横を通り抜けます。15度ほど変えるだけで、体感でかなり変わります
- こぶし1つ分離す:口とマイクの間に、握りこぶし1つ分(10センチ前後)を空けるのを基本にします
- パ行で確かめる:「パピプペポ」と強めに言いながら録音し、波形が大きく跳ねるかどうかで判断します
- 録ってから聞き直す:ヘッドホンで聞き、「ボッ」と低い音が混ざっていないかを確認します
それでも残るようなら、そこで初めて買う判断でいいと思います。角度で解決したなら、そのぶんのお金は別の機材に回せます。
買うならどう選ぶか
- ナイロンの二重膜タイプ:安く手に入り、効果も十分です。高い音が少しこもると感じる人もいます
- 金属(メッシュ)タイプ:音の変化が少なく、汚れても洗いやすいのが特徴です
- マイクにかぶせるスポンジ(ウインドスクリーン):場所を取らず、配信で手軽に使えます。効果は膜タイプより穏やかです
ポップガードは、マイクから5〜10センチほど離した位置に置くのが基本です。マイクにぴったり付けると効果が下がります。クリップの太さが手持ちのスタンドに合うかも、購入前に確認してください。
内蔵スポンジとポップガードは役割が違う
グリル内側のスポンジは、風と息を「弱める」ものです。強いポップノイズを完全に止める力はありません。
ポップガードは、息の方向そのものを散らします。膜に当たった空気が拡散してから、弱まった状態でマイクに届きます。役割が違うので、両方あっても無駄にはなりません。
逆に言えば、内蔵スポンジがあるからといって、近づけて録る人が無対策でいい理由にはなりません。
録ったあとに残ってしまったら
録音済みの音にポップノイズが入っていた場合は、DAWで減らせることがあります。
- 「ボッ」が入っている部分を波形で探します(子音の頭で、低い音の山が大きく出ている部分です)
- その部分だけを選び、ハイパスフィルター(ローカット)で100Hz前後より下を削ります
- 削りすぎると声が細くなるので、元の音と聞き比べながら調整します
ただし後から直すより、録るときに防ぐほうが確実で手間もかかりません。マイクと一緒に用意しておくものはマイクと一緒に買うもの完全リストにまとめています。
よくある質問
ダイナミックマイクなら絶対に要らない?
そうとは言えません。口を10センチ以内に近づけるなら、ダイナミックマイクでもポップノイズは出ます。離して録るなら不要な場面が多い、という程度です。
グリルの中のスポンジは外さないほうがいい?
外さないでください。簡易的な吹かれ対策として働いています。汚れたら取り外せる機種もありますが、乾かしてから必ず戻してください。
配信でも必要?
トーク中心なら優先度は下がります。マイクを近づけて話す配信スタイルで、リスナーから「ボッと鳴る」と言われるなら付けたほうがいいです。
ポップガードとマイクスタンドはセットで要る?
ポップガードはスタンドの支柱に挟んで使うものがほとんどなので、スタンドが無いと固定できません。マイクを手持ちや机置きにしている人は、スタンドから考えることになります。
まとめ
- 吹かれに強いのは、振動板が重く内蔵スポンジがあるから
- 15センチ以上離すならほぼ不要、10センチを切るならダイナミックでも必要
- 先に角度を15度ずらして試すと、買わずに解決することがある
- 内蔵スポンジとポップガードは役割が別。併用して構わない


コメント