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歌ってみたを始めようとすると、必ずオーディオインターフェースという名前が出てきます。数千円から2万円くらいまで幅があって、しかも音が出る機械でもない。何のために買うのか分かりにくい機材です。
この機械が実際にやっていること
役割は主に3つです。マイクの小さな信号を増幅すること、コンデンサーマイクに電源を送ること、アナログの音をPCが扱えるデジタルに変換することです。
マイクから出てくる信号は、そのままではとても小さい。これを持ち上げるのがマイクプリアンプで、その増幅量を決めるつまみがゲインです。PCのマイク端子にもこの回路は入っていますが、通話向けの簡素なものが多く、歌の音量には届かないことがあります。
無いと起きる3つの実害
抽象的な音質の話ではなく、実際に困る形で出ます。
1つめは音量不足。録ったデータが小さすぎて、後で持ち上げるとノイズまで一緒に大きくなります。
2つめは、コンデンサーマイクが動かないこと。多くのコンデンサーマイクはファンタム電源という48Vの給電が要ります。これを送れるのはオーディオインターフェースやミキサーで、PCのマイク端子からは出ません。
3つめは遅延です。自分の声がヘッドホンに戻ってくるまでに遅れがあると、歌いづらくなります。オーディオインターフェースにはダイレクトモニタリングという、PCを経由せずに自分の声を返す機能が付いています。
- 録音レベルが上がらず、後処理でノイズが目立つ
- コンデンサーマイクに電源を送れず、そもそも鳴らない
- 自分の声が遅れて返ってきて、歌のタイミングが取れない
USBマイクで足りる人
USBマイクは、マイクとオーディオインターフェースが一体になったものです。つまり機能は最初から内蔵されています。
録るのが自分の声だけで、当面マイクを買い替える予定がなく、繋ぐ機材を増やす気もない。この条件なら、USBマイクで完結します。数を減らせるぶん、机も配線もすっきりします。
困るのは拡張したくなったときです。USBマイクは基本的にマイクを変えられません。楽器も録りたい、2本同時に録りたい、となった時点で買い直しになります。
どちらを選ぶかの分かれ目
「今日録れればいい」ならUSBマイク。「マイクを育てていきたい」ならオーディオインターフェースとXLRマイクの組み合わせです。
後者は最初の出費が増えます。マイク、オーディオインターフェース、XLRケーブル、スタンド。一式で考えると差は小さくありません。
ただしマイクを買い替えても本体は使い続けられるので、長く続ける前提なら回収できます。始めてすぐ辞めるかもしれない段階で無理に揃える必要はありません。
この記事で触れたもの(定番モデル)
YAMAHA AG03MK2
Steinberg UR22C
Focusrite Scarlett Solo
どれを選ぶかの判断基準はオーディオインターフェースの選び方でまとめています。
価格・在庫は変動します。購入前にご確認ください。
買うときに見るところ
入力が何本要るかを先に決めてください。歌だけなら1本で足ります。弾き語りで同時に録るなら2本要ります。
配信もするならループバック機能があると楽です。PCで鳴らしている音と自分の声を混ぜて配信ソフトへ送れます。後から欲しくなる機能なので、最初から付いているものを選んでおくと買い直しが減ります。
細かいスペックの数字は、この価格帯では体感差になりにくいです。必要な機能が揃っているかを先に見てください。
よくある質問
PCのマイク端子に挿すだけではだめ?
録れはしますが、音量が足りない、コンデンサーマイクが鳴らない、遅延が出る、といった問題が起きやすいです。ダイナミックマイクで大きめの声なら、とりあえず形にはなります。
安いものと高いものは何が違う?
入力の数、ループバックなどの機能、つまみの操作感が主な違いです。数字上のスペック差より、要る機能が付いているかで選んだほうが失敗しません。
ミキサーとオーディオインターフェースは違うもの?
重なる部分があります。配信向けのミキサーにはオーディオインターフェース機能が入っているものが多く、その場合は1台で両方を兼ねられます。
スマホでも使える?
機種によります。USB接続で対応しているものもありますが、電源の供給や変換ケーブルが必要になることがあります。スマホ中心なら、スマホ用の外付けマイクのほうが手間が少ないです。
まとめ
- 増幅・給電・変換の3つをやる機械
- 無いと音量不足・コンデンサーマイクが鳴らない・遅延が起きる
- 拡張しないならUSBマイクで完結する
- 入力の本数とループバックの有無を先に決める


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