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先に結論です。モニターの音が遅れるときは、①オーディオインターフェースの「ダイレクトモニター」をオンにしてDAW側のモニターをオフにする、②イヤホンを有線にする、③それでも遅れるならバッファサイズを128以下に下げる、の順で試すとほとんどの場合は直ります。遅れの原因は「PCを通る経路」「無線接続」「設定」のどれかにあることが多いので、上から順に切り分けていきます。
「イヤホンで自分の歌声を聴きながら歌うと、少し遅れて聞こえて歌いづらい」というのは、宅録・配信で誰もが一度はぶつかる悩みです。この遅れはレイテンシーと呼ばれ、原因を切り分ければ多くの場合は改善できます。

レイテンシーが起きる主な原因
- PCを経由して音を戻している:マイクの音がPCに入り、DAWで処理されてから耳に戻るため、その分だけ遅れます。DAWで自分の声にリバーブなどをかけて聴いていると、さらに遅れやすくなります
- バッファサイズが大きすぎる:バッファは、PCが音をまとめて処理する量です。大きいほど安定しますが、そのぶん遅れます
- Bluetoothイヤホンを使っている:無線接続は原理的に遅延が出やすく、製品によっては歌えないほど遅れます
- PCの処理が追いついていない:ほかのソフトを多く開いている、プラグインを多く使っているときに起きやすくなります
まず試すべき対処法
一番効果が出やすいのは、オーディオインターフェースの「ダイレクトモニター」機能を使うことです。これはPCを経由せず、入力された音をそのまま耳に戻す仕組みで、多くのオーディオインターフェースに搭載されています。設定次第で、ほぼ遅れを感じずにモニターできるようになります。
- オーディオインターフェース本体のスイッチやつまみ(「DIRECT MONITOR」「MONITOR MIX」などの表記)で、ダイレクトモニターをオンにします。場所は取扱説明書で確認してください
- DAWの録音トラックの「モニター」ボタン(スピーカーやヘッドホンのマーク)をオフにします。両方オンだと、遅れた音と遅れていない音が二重に聞こえます
- 無線イヤホンを使っている場合は、有線のヘッドホンかイヤホンに替えます
- それでも遅れが気になる場合は、DAWのオーディオ設定でバッファサイズを小さくします
- 音がプチプチ途切れるようになったら、1段階戻します
ダイレクトモニターでは、DAWでかけたリバーブは耳に返ってきません。響きがないと歌いにくい人は、リバーブ付きで返せるオーディオインターフェースを使うか、録音のときだけ響きなしに慣れるかのどちらかで対応します。
バッファサイズの目安
バッファサイズは、DAWの「オーディオ設定」「環境設定」などの画面で変えられます。数字の単位はサンプルで、小さいほど遅れが少なくなります。
| バッファサイズ | 遅れ | 向いている作業 |
|---|---|---|
| 64〜128 | 小さい | 録音(歌いながら聴く) |
| 256 | 中くらい | PCが非力で、128だと音が途切れるとき |
| 512〜1024 | 大きい | MIX(録音はしない作業) |
録音のときは小さく、MIXのときは大きく、と作業に合わせて切り替えるのが基本です。小さくして音が途切れる場合は、ほかのソフトを閉じる、使っていないプラグインを外すと安定することがあります。
遅れにくい環境に必要なもの
オーディオインターフェース ダイレクトモニター
モニターヘッドホン 有線
価格・在庫は変動します。購入前にご確認ください。
機材の選び方は、ヘッドホンならモニターヘッドホンおすすめ比較、イヤホンとの使い分けはモニターはヘッドホンとイヤホンどっち?で詳しく比べています。
録音時と配信時で求められる対応は違う
録音(歌ってみた用の録り)では、ダイレクトモニターとバッファ設定を歌う前に一度見直すだけで済むことが多いです。一方で配信(歌枠)は「自分の声」「オケ」「配信ソフトへの出力」が同時に流れるため、経路が複雑になりやすく、原因の切り分けに時間がかかることがあります。まずは録音のときに遅れないかを確認し、それでも配信で遅れるなら、配信ソフト側の設定を疑います。
配信ソフト側の設定でつまずきやすい点
OBSなどの配信ソフトを使っている場合、音声の遅れはソフト側の設定でも起きます。
- モニタリングの設定:OBSの「音声モニタリング」をオンにして自分の声を聴くと、OBSを通るぶん遅れます。自分の声はオーディオインターフェースのダイレクトモニターで聴き、OBS側のモニタリングはオフにするのが基本です
- 同期オフセット:音声ソースごとに「同期オフセット」の項目があり、映像とのズレをここで微調整できます。値を入れたまま忘れていると、遅れの原因になります
- 複数の音声ソース:マイク・オケ・通知音などを使っている場合、それぞれ個別に遅れが出ていないか確認します
- ソフトのバージョン:古いままだと、音声機器との相性で遅れが悪化することがあるため、定期的なアップデートも有効です
原因が1つとは限らないため、機材側・DAW側・配信ソフト側の3か所を順番に切り分ける意識を持つと、解決までの時間を短くできます。OBSの音声設定全体はOBSの音声設定の基本にまとめています。
環境によっては仕方ない部分もある
スマホだけで録音・配信している場合、機種やアプリの仕様によっては遅れをゼロにできないこともあります。その場合は無理に解消しようとせず、オケの音量を少し下げて自分の声を頼りに歌う、片耳だけイヤホンを外して生の声を聴く、といった歌い方側の工夫で対応している人も多いです。スマホでも、オーディオインターフェースをつないでダイレクトモニターを使えば改善することがあります。
よくある質問
ダイレクトモニターがないオーディオインターフェースだとどうすればいいですか?
DAWのバッファサイズを64〜128まで小さくして試すのが基本です。それでも遅れが気になる場合は、ダイレクトモニター機能がある機種への買い替えも選択肢になります。
ワイヤレスイヤホンでも遅延を減らせますか?
製品によって差はありますが、無線接続には原理的に遅延が出やすい傾向があります。モニタリングだけは有線にする、という使い分けをしている人が多いです。
ダイレクトモニターにすると声が二重に聞こえます。
DAW側のモニターもオンになっているのが原因です。録音トラックのモニターボタンをオフにすると、遅れていない音だけが聞こえるようになります。
バッファサイズを小さくすると音が途切れます。
PCの処理が追いついていません。1段階大きくする、ほかのソフトを閉じる、使っていないプラグインを外す、の順で試してください。
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まとめ

- 遅れの原因はPCを通る経路・無線接続・バッファ設定のどれかが多い
- まずダイレクトモニターをオンにし、DAW側のモニターをオフにする
- イヤホンは有線にし、バッファは録音時64〜128が目安
- 配信ではOBS側のモニタリングと同期オフセットも確認する
- 環境的に解消しきれない場合は歌い方側の工夫も選択肢


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